風水って何?
風水と聞くと運や気なんて本当にあるの?風水で本当に運が良くなるの?という方もいます。
気だったり運というのはハッキリと目に見えない物なのでいまいち信用出来ないという気持ちもわかります。
風水って占いでしょう?
風水っておまじないでしょう?
と言われる事もありますが、風水というのは環境学です。
元をたどれば風水というのは中国が発祥で土地が持つエネルギーを地脈、水脈といった自然のパワーバランスや関係性といった部分で捉えた学問なんです。
例えば江戸城は風水学を綿密に計算して造られています。
江戸城の東西南北にそれぞれ神を置き鬼門や裏鬼門に該当する場所には寺や神社を置いています。
風水は歴史を振り返っても様々な所で取り入れられ活用されているものなのです。
風水という環境学
風水の歴史はとても古いもので、4000年ほど前から風水は存在しています。
その当時の人々は人間の生命や国の盛衰には大地の気が大きく影響していると考えていました。
土地という部分に目を付け土地の良し悪しが国家や子孫繁栄という事に影響しているのではないか?と考えて研究が盛んに行われていたんです。
そうして、やがて一つの結論に達します。
気は風により散じ、水によって界すると止まる
これは大地の気というのは風に乗り飛び散ってしまうものだが、水に接すると飛び散る事なく留まるという意味です。
この法則を発見した事で風と水『風水』という言葉が生まれたんです。
風水では大地には『龍脈』と呼ばれる気の通り道が走っていると考えられています。
龍脈というのは大地の中の良い気が流れている道筋です。
そうした龍脈を山や谷、川といった広がりから追い気が集中する『龍穴』を探していたんです。
風水は流れとバランスが大事
風水で大切な要素は流れとバランスで、流れというのは気の流れです。
良い気をいかにたくさん呼び込んで、悪い気を払っていけるのかという事が基本です。
バランスというのは風水学の基礎となる『陰陽五行説』に関係しています。
■『陰陽五行説』とは?
風水学の基本に『陰陽説』と『五行説』という思想があります。
陰陽五行説というのは陰陽説と五行説には密接な関係がある事から2つを合わせて『陰陽五行説』と呼ぶ事があるんです。
【陰陽説】
陰陽説というのは物事には全て陰と陽という2つの側面があって、陰陽のバランスが取れている方が良いという考え方です。
上の図のように、物事には必ず2つの側面があるんです。
昼と夜、男と女、天と地というように。
どんな物事にも必ず陰と陽があって、どちらか片方しかなかったとしたら自然界は成り立たなくなります。
例えば運動という片方の面しかなければ、永遠に運動し続け体を壊してしまうでしょう。
静養する事でバランスを保っているワケですから動と静のバランスは取れている事が理想です。
【五行説】
五行説というのは世の中のあらゆる事は『木』『火』『土』『金』『水』の5つの性質の気に分類されるという思想です。
五行説も自然界の成り立ちを示していて更に創造のサイクルである『相生そうしょう』と破滅のサイクルである『相克そうこく』という2つの性質にわけられます。
木は燃料になり火が燃える⇒火は燃えると土に戻る⇒土からは金が取れる⇒金は冷やすと水が出る⇒水は木を育てる。
このように一方が一方を育てる一方通行の事を相生と考えます。
木は土の栄養を吸い尽くす⇒土は水の流れをせき止める⇒水は火を消してしまう⇒火は金を溶かしてしまう⇒金属は木を切ってしまう。
このように一方が一方の力を奪い減退する事を相克と考えます。
この五行説でもバランスが重要になってきて、陰陽五行説は私たちの体に置き換えると理解しやすいです。
栄養が偏った食事は体調を崩しますし、栄養バランスが取れた食事は健康に繋がります。
陰陽五行説もバランスが取れていないと気の乱れや不調を呼び起こしてしまうんですね。
そもそも『気』って何?
気というのはあらゆる物事に影響しているもので、風水ではよく『良い気を呼び込む』という言葉を使います。
気は目に見えるものではないので実感したり確信する事は難しいので、気の存在を半信半疑で捉えている人もいるでしょうし、否定的な人もいます。
ですが気というのは常に私たちの周りを取り囲んでいて心や体に影響を及ぼしています。
雰囲気、勇気、元気、気分、気配、気合いといったように日本語には『気』が付く言葉がたくさんあります。
こうした事から気というのは私たちの心身の状態をあらわす役割も持っています。
アナタは初めて足を踏み入れるお店や知人の家で居やすいと感じたり、居づらいなぁと感じた事はありませんか?
また、薄暗く不気味な建物には『入りたくない』と感じませんか?
これはその知人や建物が発する気をアナタが敏感に感じ取っているからなんです。
私たちは好ましくない気を感じると気持ちが沈んで嫌な気持ちになります。
逆に好ましい気を感じると前向きに穏やかな気持ちに満たされます。
まさに雰囲気というのが気の本質と言えるでしょう。
■『良い気と悪い気』
良い気と悪い気を判別するのは意外と難しいです。
特に人が持つ気というのは不思議なもので、その人が持つ気によって良い気なのに居心地が悪く感じるという事があります。
類は友を呼ぶという言葉がありますが、これはアナタが悪い気を持つ人物にどっぷりと浸かっている状態の事を言います。
悪い気なのに居心地が良く感じていて、どんどん悪い気を居心地が良いと感じる人たちが集まってきます。
どんなに居心地が良く感じても悪い気というのはマイナスのパワーを持っているので、どんどんマイナスパワーの影響を受けてしまうんです。
良い気を呼び込み良い気の体質に変わっていけばアナタに起こる出来事も変わってきます。
風水では『形殺』に気をつけよう
風水には形殺という考え方もあり、この形殺は建物の角の尖った部分がどこを向いているかなど形が放つ殺気の事を言います。
例えばアナタが引っ越しを考えているとしたら、その引っ越し先が周囲の建物からの形殺を受けていないかチェックした方が良いでしょう。
引っ越し先の玄関や窓から周囲を見渡し自分の家に角が向いていたら注意です。
それでは形殺の具体例を見ていきましょう。
飛刃殺ーひじんさつー
飛刃殺というのは隣接する建物の角や尖った物が自分の家の玄関に向いている状態です。
この飛刃殺に対する対処法としてはドアの外側に凸面鏡をかけると良いです。
反弓路ーはんきゅうろー
反弓路は弓なりにカーブしている道路の外側に建物の入り口がある事を言います。
この反弓路はカーブがキツイ程、凶です。
対処法としては玄関の前に植え込みを作ってガードするという方法があります。
丁字路口ーていじろこうー
丁字路口はT字路の正面に建物の入り口がある事を言います。
この丁字路口の対処法も飛刃殺と同様に凸面鏡をドアの外側にかけると良いです。
四害殺ーしがいさつー
四害殺は四方をビルなどの高い建物に囲まれている事を言います。
この四害殺は簡単に対処できないですし、日照や風通しが悪いので陰の気がこもりやすいのでて、転居が最大の対処法でしょう。
天斬殺ーてんざんさつー
天斬殺はビルとビルの隙間の正面に家がある状態です。
このビルとビルの隙間が狭い程に凶が強くなります。
風水まとめ
風水と聞くと『非科学的だ』と否定的になる人も多いです。
ですが、それは間違いで、地理学や科学よりも長い歴史を持つのが風水なんです。
そして科学よりも長い歴史と検証に裏付けされた環境学なので完全に否定するのは勿体ないんです。
もちろん風水を否定する人を否定するつもりはありません。
風水以外に信じられる事があれば、それを信じるのが一番です。